ボート転覆:20人投げ出され、女子生徒1人死亡 浜名湖

6月18日午後3時半ごろ、浜松市北区三ケ日町佐久米の浜名湖で、愛知県豊橋市立章南中学校(水野克昭校長)の1年生18人と教師2人が乗った手こぎボート(全長約7メートル)が転覆した。20人が湖面に投げ出され、豊橋市杉山町西林の同中1年、西野花菜(かな)さん(12)が死亡した。静岡県警細江署は業務上過失致死容疑も視野に、関係者から事情を聴き、事故の詳しい状況を調べている。

 県警や同中によると、19人は市消防局の隊員が救助したが、西野さんはボート内側にいたため発見が遅れたらしい。1年生94人と教諭ら5人は17日から現場近くの「県立三ケ日青年の家」の野外教育活動に参加。18日は午後2時15分ごろ、20人乗り(全長約7メートル)と30人乗り(同約9メートル)のカッターボート各2隻に分乗、同4時までの予定でボート訓練を始めた。

 静岡県教育委員会によると事故直前、転覆した船から施設に「生徒たちがひどい船酔いでこれ以上こげない」と無線連絡。施設のモーターボート1隻が助けに向かい、えい航中に転覆した。30人乗りには施設の指導員1人が同乗していたが、転覆した船は教諭と生徒だけだったという。

 静岡地方気象台によると、浜名湖周辺では正午すぎ、大雨・雷・強風の各注意報が発令。事故が起きた同3時半ごろには平均風速6.2メートルの風が吹き、浜松市では同4時ごろ最大瞬間風速13.4メートルを記録していた。青年の家によると、警報発令時は出航を控える決まりだが、注意報だったため学校と相談して決行したという。

(出典:毎日新聞ホームページ)

2010/06/23