着火剤による事故に注意

着火剤による事故
キャンプといえばバーベキューを!と楽しむ人達の中には、炭に薪などで火をつけるのは技術と手間がかかるので手軽な着火剤を利用する人も多いと思います。しかし毎年キャンプ中の「ゼリー状着火剤」によるやけど事故が報告されています。
事故から学ぶと同時に折角自然の中に行くのですからこの際、技術修得にも挑戦し、手間をかけて日常とは違うスローな時間を楽しむのもおすすめです。

【こんな事故が起きています!】
事例1.「友人と観光スポットの広場でバーベキューを始めた。炭の上に着火剤をつけて点火した。炎が消えかけたので、再び着火剤を炭の上につぎたしたところ、1〜2分後炎が上部に噴き上がり、顔、腕に2度のやけどを負い、3週間入院することになった」(40歳・男性)
事例2.「炭に火をつけ1メートルくらい離れた所に少し残った着火剤のポリ容器を置いた。15分位たった時着火剤の容器が爆発して、首と右手にやけどを負った」(20歳・男性)

【なぜこのような事故が起きるのでしょう】
① 着火剤は引火しやすい
「ゼリー状の着火剤」はメチルアルコール系を主成分としているので、引火点が低く燃えやすい上、揮発性が高いのが特徴です。
② 炎が見えにくい
着火剤は、炎が見えにくく煙もほとんど発生しません。
そのため着火剤に点火したものの、「火が消えてしまった」または「着火剤の量が足りない」の勘違いから、継ぎ足そうとしたところ、手に持っていた着火剤に火が燃え移り事故につながるケースが多いです。

【どのように注意すればよいのでしょうか】
着火剤事故のほとんどが「つぎたしによる引火・爆発事故」です。
① 一度火をつけたら、着火剤を継ぎ足したり、火に投げ込まない。
② 着火剤のキャップを開けたまま、決して火気の近くには置かない。
③ 時間を置くと発揮したガスの量が増えすぎて危険なので、絞り出したら速やかに点火する。
④ 換気の悪い場所で使用しないこと。
⑤ 火のついた着火剤が皮膚についた場合は、湿らせた布等で上から押さえ火を消す。払い落とそうとするとやけどの範囲が広がります。 
                          (国民生活センター)